こんにちは、めーぷるです。
この春医学部に見事合格したばかりの新入生の方々は、今まさに新歓真っ只中といったところでしょうか。
ところで、大学の勉強に関してまだ不安を覚えているという方も少なくないことでしょう。
ということで、今回は基礎医学の中でも特に重要な科目である生理学について紹介することにします。
目次
生理学とは【基礎医学の要】

生理学ではどのようなことを学ぶのかについて見ていきましょう。
人体の機能についての学問
生理学では人体の「機能」にスポットライトを当てて学んでいきます。
人体の「構造」に学んでいく解剖学とは対照的な位置付けですね。
もちろん人体の機能を説明するにあたっては、生理学以外にも大切な学問はたくさんあります。
その中でも、生理学は特に体系的かつ直接的に学んでゆく学問だと言えます。
生理学で学ぶこと
生理学では例えば次のようなことについて学びます。
- 呼吸の機構
- 摂食・引水調節
- 体温調節
- 甲状腺・副甲状腺の機能
- 血液凝固
- 消化器系の調節機構
- 性機能について
どれも「人体の機能」の中では代表的なものですね。
生理学の勉強法

生理学の勉強について大切だと感じたことについてお話ししていきます。
単にテストを攻略したいだけ、という方はこちらの記事をどうぞ。

略語の攻略法
医学部で勉強をしていると、もはやそれほど珍しいことではないのかもしれませんね。
案の定、生理学でも”RVLM”だとか”TFPI”といった、アルファベットの略語は結構出てきます。
解決策としましては、元の単語にも注意を向けてみると多少覚えやすくなるかと。
例えば今出てきた”TFPI”は、”tissue factor pathway inhibitor”の略です。
これも血液凝固系の抑制のストーリーと合わせて考えると、
となってくるはずです。
こんな感じで「元の単語」を少し意識してみましょう。
生理学と相関する学問もチェックしよう
上の項目を見てもそうある程度想像がつくかもしれませんが、薬理学・生化学・解剖学の基礎的な部分とは結構リンクします。
例えば薬理学ですと、受容体の話がそのまま生理学でも出てきたりします。
わからないところがあったら、その辺りの教科書・参考書に立ち返ってみると良いかと。
生理学のおすすめ書籍【全部読んだ】

生理学を勉強するにあたって有用な書籍をご紹介していきます。
大学の生理学の試験を突破するだけなら書籍を持っていなくても、レジュメ&過去問を徹底的にやれば十分なことも多いかと思います。
きちんと勉強したいという方向けのお話です。
『標準生理学』
生理学の教科書の中ではスタンダードな1冊です。
1200ページもの情報量があるので辞書的にも使えますし、持っておいて損は無いかと。
流石に読破するのはコスパが悪いと思うので、学校で習った分野の周辺だけ読むなどすると良いですね。
『人体の正常な構造と機能』
この本は生理学だけでなく解剖学などの他の学問との関連を意識しながら書かれているので、体系的に理解したいという方にはおすすめです。
構成としては次のようになっています。
第1章 呼吸器
第2章 循環器
第3章 消化管
第4章 肝・胆・膵
第5章 腎・泌尿器
第6章 生殖器
第7章 血液・免疫
第8章 内分泌
第9章 神経系(1)中枢神経系の構造・高次神経機能・運動系
第10章 神経系(2)末梢神経系の構造・自律神経機能・感覚系
第11章 運動器
なんとなく関連しそうな章を上手く見つけつつ読んでみると、良いのではないかと。
『病気が見える』・『薬が見える』シリーズ
これはもともと臨床医学のために書かれた本で、生理学を意識して書かれたものではありません。
しかしながら、いろんな病気の起こるメカニズムについてとてもわかりやすい図を使って書かれています。
そのため、関連するページを上手く見つけながら読むことができれば、生理学の理解にも結構役に立つなと感じました。
関連する疾患について覗いてみることで、多少生理学の見え方も変わってくるのでは無いでしょうか。
おわりに

さて今回は生理学について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
生理学はよくわからないカタカナやアルファベットもたくさん出てきて、どこかとっつきにくいという印象を持ってしまうかもしれません。
「生理学」という範囲に囚われ過ぎずに勉強する方が理解しやすいかと思います。
今回ご紹介した書籍を見比べつつ、ぜひ頑張ってみてください。
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